●鬼神楽●
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【〜神立風の章・第一話{1}〜】 フォルダ名【kami01-1_役名】
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●●一度、鬼火キャラの性格はすっかりお忘れ下さい●●
キャラ :番号
「セリフ」
(戦の真っ最中/SE:F・IN)
大将 :01 「討て討てー!! ひるむなー!!」
武士4 :02 「(突然、あらぬ方向から弓矢が飛んできて刺さる)ぐおっ」
武士1 :03 「…な、何!? 弓矢だと!?」
ガヤ :04_お名前 (次々に飛んでくる弓矢に逃げ惑う武士)
「危ない!」「何だ!?」「ぎゃああ!」「うわあ!」など恐怖のどよめきと、悲鳴
武士1 :05 「い、一体何処から…っ!」
大将 :06 「な、何奴…ッ」
武士2 :07 「…あっ!! あそこだ! 丘の頂に人影が…!!」
(SE:ざ、ざざざざ、と現れる東風一族)
ガヤ :08_お名前 「何だ!? あれは!」「わらべもいるぞ」「まだ子どもではないか」「何者だ」
などざわざわした驚きを一言
武士4 :09 「あれはいったい…ッ!?」
武士1 :10 「狐の面だと…面妖な!?」
大将 :11 「(馬上にて)某がこれを率いる将なり!! そなたらは何者か!?」
白銀 :12 「……って、うるさいのが聞いてるけど?」
左京 :13 「(鼻で笑う)答える義理など無いだろう」
大将 :14_01 「なんだと!? ええい、構わん、全員撃ち払え!! 鉄砲隊、放て…!」
白銀 :14_02 「(斬る)」
大将 :14_03 「(白銀に斬られる)ぐあああ!!」
白銀 :15 「―――うるさいって言ってるじゃん」
ガヤ :16_お名前 「な、なにい!?」「何事だ!?」「こんな子どもに!?」など、驚愕の一言
春日 :17 「あーあ…やっちゃったよ、白銀のヤツ」
武士2 :18 「お…おのれ、いきなり斬りつけるとは…卑怯なり!!」
八重 :19 「……春日、こういう場合はどうすんの?」
春日 :20 「どうもこうも、最初からどうせ全部殺す気なんだから、関係ないよ」
八重 :21 「そっか」
武士1 :22 「な…なんなのだ、お主らは何者なのだ…!?」
近衛 :23 「我らは東風と名乗る者―――我らの前にて立ち続けた者はいない!! 行け!」
卓麻 :24 「言われなくとも!」
左京 :25 「待ちわびた」
:26 「さっさと退かないと…みんな死ぬよッ!!」
真木 :27 「遅れはとりませんわよ!」
:28 「アタシだって!」
茶々 :29 「後方はお任せを」
:30 「よし、一気に行くぞ!!」

茶々

真木

浅葱
:31 ※「おう!」
※「ええ」
※「ええ!」
※「ええ!」
※「おう!」
※「はい」
(SE:風/小さな鈴)
ナレ女 :32 「―――そこには 『風』と呼ばれた一族が居た
真白き狐の面で顔を覆い 闇に身を紛らせて
紅(くれない)の影だけを遺し その動きは まるで風を操るかの如く
決して 歴史の表舞台には名を残さないその一族を
―――『東風一族』と言った―――」
ナレ女 :33 「原作:ヤマトアキ/オリジナル・ボイスドラマ『鬼神楽』」
謎の男 :34 『(E)…お前に……(期待し)ているよ……。……信じているよ…お前たちを』
(里での日常風景。春日、向こうから走ってくる)
春日 :35 「―――白銀!! ちょっと白銀! どこ行くんだよ!」
白銀 :36 「うるさいなぁ…春日には関係ないだろ」
春日 :37 「けどさァ!」
白銀 :38 「春日。これ以上、僕に構うんじゃないよ、うるさい」
春日 :39 「白銀!! (白銀の後姿を見送って)…もう!」
茶々 :40 「相変わらずね、白銀は…。春日も、放って置けばいいのに…」
春日 :41 「うるさいな、俺が何をしようと、それこそ茶々には関係ないだろ!!」
(SE:春日、走って去る)
茶々 :42 「春日! …行ってしまった…。これは…茶々が怒らせてしまったの…?」
:43 「(溜息)茶々、春日の言う通りよ。放って置けば良いの。
白銀も春日も、好きでやってるのだから」
茶々 :44 「そう…? でも、なんだか気になってしまって…」
(SE:鋭い音)
:45 「会合の合図ね」
茶々 :46 「茶々たちだけでも行かないと…近衛が可哀想ね。さ、巴…。行きましょうか」
:47 「(M)戦が終わり、握り締めていた刃(やいば)を放り投げた。
散々に刃(は)は零れ、柄には自らの手形が赤く染み付いている。
白いはずの面が紅に染まっていて、それが滴り落ちると同時に、
鈍い鉄の臭いが空気を汚した。

血のように 赤く染まった夕焼けの中に佇む影は、
あまたの戦で死んだ者たちの墓標だろうか。

やがて、鉛色の闇夜が、その影すらも飲み込んでいく。
雷鳴が目と耳を突き刺し、一瞬の光のあとに常しえの闇が訪れる。
光と共に生きる者たちが屋根の下へと逃げ込む中、
悠々と歩き出す―――。
こんな深い闇は、私たちだけの世界」
:48 「―――戦国の世。
形ばかりの主を抱(いだ)いて、私たちは武器を振るっていた。
決して表には出ない、けれど戦に勝つために、存在している私たち。
白き狐の面で顔を隠し
ただ、目の前の障害を破り、自らの勝利を呼び込むためだけに
鋭い刃を構え、戦の最中(さなか)に駆けて出る」
:49 「その軌跡を追えずにいた わずかな生き残りが、こんな事を言っていた。
―――『風の居るところにある、影無き者』、すなわち、『東風一族』と―――」
:50 「『鬼神楽』 〜神立風の章・第一話〜」
(戦のあと。会合の間にて)
八重 :51 「ねえ真木〜今日のは、あんまり手ごたえ無かったね。
もう少し骨があるかと思ったのにさあ」
真木 :52 「おーほほほ! 贅沢を言うものではありませんわ、八重!
たった半日粘っただけでも、まあ上出来な相手だったと言うものですわよ」
:53 「―――全く…卓麻はもちろん、白銀も、春日も例によって出てこないか。
左京はどうした」
:54 「あの男も群れるのがキライだからな、仕方ないさ。
これだけ集まっただけで、それこそ上出来じゃないのかい?」
:55 「しかしな…」
:56 「(軽く笑って)円も、相変わらず苦労性だね」
:57 「芳…、静はどうしたのよ」
:58 「寝かせてきたよ。
あの子に聞かせられるような、『奇麗』な話じゃなさそうだったからね」
:59 「…芳は、静に対して、ちょっと過保護すぎない?」
:60 「(いたずらっぽく)返す言葉も無いな」
真木 :61 「おっほほ、開き直ってれば、世話ありませんわね」
:62 「なあに。我らは、あの子の手を借りるまでも無い。―――そうだろう? 近衛」
近衛 :63 「(入ってくる)そういう事だ。(上座に座り)―――では、会合を始める」
(会合がひと段落したあと、何人か残って話を続けている)
:64 「―――ここ最近…やけに戦が多いよね」
真木 :65 「何よ碧ったら、怖気づいているの?」
:66 「べ、別にそんなんじゃないけど!」
真木 :67 「恐怖心は切っ先を鈍らせるわ。戦から下がった方が良いんじゃなくて?」
:68 「なんだって!? もう一回言ってみなよ!!」
真木 :69 「おーほほほほ! 何度でも言って差し上げてよ!
足を引っ張るくらいなら、いない方がマシというものですわ!」
:70 「真木ィ!!」
真木 :71 「おーっほほほ! わたくしとやろうって言うんですの!? 良い度胸ですわね!」
浅葱 :72 「(普通に)二人とも落ち着いてくださいよ。碧、真木の言うのは
いつもの言葉のあやというやつでしょう? でも、真木も少し言い過ぎですよ」
茶々 :73 「真木…碧も、刀を引いて。浅葱の言う通りよ。
ここで一族同士で争っている場合ではないでしょ…」
春日 :74 「そーだそーだ。二人とも冷静になれよな」
八重 :75 「春日には言われたくないよねえ」
春日 :76 「八ー重。俺に殴られたいのか?」
八重 :77 「冗談冗談〜」
:78 「全く…何を騒いでるんだ、お前たちは…」
:79 「円! だって真木が!」
浅葱 :80 「真木の言い方はきついけれど、決して間違ってはいませんよ。
…でも碧。あなたは足手纏いなんかじゃ無いんですから、怒る事はありません」
茶々 :81 「そうよ。碧の腕は確かだわ…。ね、碧。刀を引いて」
春日 :82 「ちぇ。面白くなりそうだったのにな」
:83 「春日、お前も焚きつけるような事を言うんじゃないぞ」
春日 :84 「今回は俺は何も言ってねえよ!」
八重 :85 「今回はね!」
春日 :86 「八重!!」
(SE:巴、駆け寄る)
:87 「―――左京! 何処へ行っていたの? 会合の合図があったでしょう?
聞こえてたくせに…。ちょっと左京…! 待ちなさいって言ってるでしょ」
左京 :88 「(仕方なく振り向いて・苛々と)…なんだ、うるさい。
耳元でぎゃあぎゃあとわめくな。聞こえてる」
:89 「悪かったわね…うるさいって事はないでしょ」
左京 :90 「悪いと思うなら消えろ」
:91 「会合で、近衛から全員に伝える事があったから
わざわざ探して言いに来たって言うのに、その態度はないでしょうッ」
左京 :92 「関係ないな。それこそ、何故わざわざ聞いてやる必要がある?」
:93 「―――ねえ! …少しはきちんと人の顔を見たらどうなの?」
左京 :94 「(溜息・疲れたように)…巴」
:95 「…何よ」
左京 :96 「顔がそんなに重要か? 俺にとって重要なのはお前の顔ではなく、
お前の技量と強さだ。それ以外に必要な物があるのか?
つまらん事で騒ぐ暇があるなら、少しでも腕を磨け」
:97 「…! あなたに言われなくてもわかってるわよ!
明日は朝一で動く仕事が来たから抜かりなく切り込むのね!
白銀はどこかへ行っていて見つからないからあなたが責任持って引っ張ってきて!
以上、伝令終わり!!(走り去る)」
左京 :98 「(溜息)いつもいつも…五月蝿い女だ」
(次の日。戦場にて。馬上の武士が、左京の目の前で槍を振り回す)
武士2 :99 「この刃(やいば)の錆にしてくれる…!!」
左京 :100 「ほざくなッ(逆手で刀を突き刺す)」
武士2 :101 「ぐああああ!」
武士1 :102 「おのれ化け物め! よくも…っ!!」
左京 :103 「―――!(立ちくらみ、一瞬、隙が出来る)」
茶々 :104 「―――左京、後ろ!!」
武士1 :105 「遅いわ! とった!!」
左京 :106 「!! しま…っ」
:107 「ハアッ!!」
(巴が左京に襲い掛かった武士の刀と打ち合わせ、力づくで振り払い、斬り付ける)
武士1 :108 「ぎゃああ!!!」
春日 :109 「巴! お見事!」
:110 「(構えて)まだ来るわよ!」
(SE:激しい剣戟)
:111 「へえ…左京が隙を見せるなんて…そんな事あるんだ」
卓麻 :112 「…そうだな」
茶々 :113 「矢が残り少ないわ…調達しなくては」
八重 :114 「じゃあ、そろそろ本気で終わらせないとだね」
:115 「白銀! 回りこめ!」
白銀 :116 「分かってるよ! 僕に指図するな!!」
近衛 :117 「さて―――そろそろ終わらせるか」
:118 「近衛、アンタは大将なんだからじっとしてなよ。アタシが出るさ」
近衛 :119 「(苦笑)そんな事を言って…芳、お前、単に自分が出たいだけなんだろう?」
:120 「(笑って)ま、早く言えばね!(飛び出す)」
真木 :121 「ふふっ…、あなた方ごときでは、決してわたくしを打ち負かす事は出来ないわ。
試してみます?」
武士2
武士4
:122 ※「何!?」
:123 「(打ち合いをしながら)ハハッ! そんな技でアタシに立ち向かおうなんざ、
百年早いんだよッ! 腕を磨いて出直しな!」
武士1 :124 「く…ッ、お…おなごのクセに大きな口を叩くな!!」
真木 :125 「おーっほほほほほっ!(ぴた) ハッ! チャンチャラ可笑しいですわねッ
今からそのおなごに切り刻まれるのは、どこのどなたかしら!」
武士4 :126 「何だと…!!」
真木 :127 「これでも食らえ、ですわ!!」
ガヤ :128_お名前 (火薬が爆発する。逃げ惑う武士たち)
「危ない!」「ぎゃああ!」「腕があ!」「うわあ!」など恐怖と、悲鳴
真木 :129 「あらいけない。嘘をついてしまいましたわ。
切り刻まれるのではなく…粉々にされる、でしたわね」
八重 :130 「趣味悪いよお、真木!」
真木 :131 「おっほほほ、使えるものは効率良く使わなくてはね。
こそこそ隠れながら急所だけを狙うやり方は、わたくしの性には合いませんの。
そんな風にチンタラやっていては、日が暮れてしまいますわよ!」
八重 :132 「そりゃそうだけどさ〜」
近衛 :133 「よし、粗方片付いたな」
:134 「あまり手間取りませんでしたね。
これなら、わざわざ一族が総出で出る必要は無い」
近衛 :135 「そうだな。だが、油断は禁物だ。戦は今日だけではないからな」
武少年 :136 「や、やあああ!!(武器を振るう)」
八重 :137 「遅いよっ! ―――取った!!」
武少年 :138 「う、うわ…っ(兜が落ちる)」
八重 :139 「…あれっ?(ぴたっと武器を止める)なんだ子どもかあ。珍しいね」
:140 「八重…アンタが言うとすっごく変よ」
白銀 :141 「子どもでも武器を持ってれば立派なコマだろ。八重、そこどいて」
:142 「白銀、もう勝ちは見えてるよ、放っときな」
白銀 :143 「甘いよ」
武少年 :144 「わあああー!! た、助け…助けて、助けて下さい!! 助けて…!!」
白銀 :145 「―――見苦しいな」
春日 :146 「白銀! もう良いだろ!! やめろ!」
白銀 :147 「………(舌打ち)わかったよ、お前がそこまで言うなら…
今回だけは見送ってやるさ」
春日 :148 「(ほっとし、少年武士に向かって)ホラッ、お前もさっさと消えろよ!
死ぬ覚悟も無い未熟者が、戦場(いくさば)になんか出てくるんじゃない!」
武少年 :149 「(しばし唖然)…あ、あ、あ…ありが…」
:150 「何してんの! 白銀の気が変わらないうちに、早く行きなよ!」
武少年 :151 「あ、…ありがとう、どうもありがとう!(走り去る)」
:152 「さあ、退くよ!」

八重
:153 ※「うん」
※「はーい」

【第一話{1}終わり・{2}に続く】